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子どもの言葉の発達と絵本の楽しみ

幼児教育(幼稚園・保育園)
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子どもの言葉の発達と絵本の楽しみ

 子どもの言葉の発達の過程や、言葉がよりよく発達するためにはどうしたらよいか考えている人は多くいます。

 特に現代において、言葉を知らない子ども(大人もですが)が多くいることを問題と感じる人もいることは確かです。

 そこで、今回の記事では子どもの言葉の成長の段階や、子どもが好む絵本の内容についてご紹介します。

 子どもの言葉の発達に悩まれている方もいるかもしれませんので、ご参考にされてください。

乳児期の言葉の発達

 子どもが話し言葉を使えるようになるのは、1歳6ヶ月頃と言われています。
 しかし、言葉は急に身につくものではありません。
 言葉を身に着ける第一歩は、胎内にいるときです。

 子どもはお腹の中で、母親の声を一番聞いています。
 そのため、生まれて間もない赤ちゃんは、高いピッチの女性の声に敏感に反応するということが分かっています。
 このように、声についての学習は生まれる前から始まっています。
 
 生後間もなくは、泣くことで不快な状況を表しています。

 それから、2ヶ月ほどが経つと、「アー」や「クー」といった声を発するようになってきます。
 これは「クーイング」と呼ばれていて、心地よさを感じたときに出る声のようです。

 生後7ヶ月になると、「バババ」「ダダダ」といった口や舌を使った発声をすることができるようになっていきます。

 10ヶ月を過ぎる頃から、「マンマンマン」「ブーブーブー」といったように言葉を言いながら、指差しをするようになっていきます。
 この頃から、言葉を使ったコミュニケーションをとるようになっていきます。
 
 1歳になると、「ワンワン」や「マンマ」といったように、意味のある言葉が生まれていきます。

 そうして、1歳6ヶ月頃になると、話し言葉が現れるようになっていきます。

 このような段階を経て言葉が成長していきます。

 この成長の過程には、子どもの思いに共感してくれて、一緒に喜んでくれる大人の存在が影響するとされています。
 つまり、言葉の成長には、大人とのコミュニケーションが大切なようです。

幼児期の言葉の発達

 幼児期は、言葉を沢山覚えていく時期になっていきます。
 2歳の頃には、単語を2つ合わせて話すことが現れてきます。

 「パパ、カイシャ」といった言葉などでしょうか。
 この言葉には、「パパが会社に行った」という意味が含まれています。

 つまり、単語をただ並べるだけでなく、文法を理解し始めていることが分かります。

 語彙数でいうと、2歳の頃は300前後、2歳6ヶ月頃には500前後、3歳では1000、4歳では1500〜2000語になっていきます。

 3歳を過ぎると、言葉の意味が分かるようになってきて、日常の会話で困ることがほとんどなくなっていきます。
 
 4歳になると、1歳〜2歳の頃に使っていた幼稚な言葉が使われなくなっていきます。
 そして、しっかりとした会話ができるようになっていきます。
 友達とも相談しながら行動することができるようになっていくのもこれくらいの時期になります。

 5、6歳になると、言葉を上手に使って、コミュニケーションができるようになっていきます。 

 子どもは、この時期にたくさんの言葉を獲得していきます。
 コミュニケーションが活発に行われるようになっていく年齢にもなりますので、より多くの言葉に触れることができるようにしていけるとよいですね。

子どもの年齢(月齢)と好む絵本の関係

 2ヶ月を過ぎる頃から、絵本に対して、反応が出てくるようになっていきます。

 最初は「ぶーぶー」や「わんわん」といった擬音語や擬態語が中心でシンプルな絵が書かれてある絵本が赤ちゃんの注意を引きやすく、絵本を通した親とのコミュニケーションは子どもにとって心地の良いものになります。

 6ヶ月頃は、本は紙のおもちゃ扱いになり、なめたり、かじったり、ページをめくったりして遊ぶ姿が見られていきます。
 
 2歳頃に絵本は見たり、読んでもらったりして楽しむものに変わっていきます。
 
 3歳頃には、リズミカルな言葉の繰り返しを好む傾向にあります。
 例えば、おむすびころりんの「おむすびころりん すっとんとん ころころころりん すっとんとん」といった表現などが挙げられます。
 何度も同じ本を読んでもらっていると、一冊まるごと覚えてしまう子も出てくるようですね。
 言葉に対して、とても敏感な年齢ともいえそうです。

 4歳頃になると、リズムよりも意味や内容について関心を持ち、登場人物の気持ちを思いやることができるようになっていきます。

 5歳頃には、好奇心が強くなり、好きな本についての好みが現れてきます。

おわりに

 今回の内容はいかがでしたか。
 子どもの言葉の発達には個人差があるとは分かっていつつも、気になるのが親心というものですよね。

 そんな不安を小さくするためにも、できることとして、コミュニケーションを大切にすることもそうですが、2歳〜3歳の頃を中心としつつ、小さい頃からの絵本の読み聞かせをしてみるのもよいかもしれませんね。

参考論文

乳幼児の言葉の発達と絵本の楽しみ~「親子で絵本を楽しむ会」 の取り組みを通して~2017, 浅井彰子, 伊藤龍仁, 東邦学誌,46巻2号,113 – 125

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