添い寝は4、5歳で終りにしよう
一人寝は3歳ではまだ早く、6歳では遅いと言われています。
つまり、4歳や5歳での一人寝を後押しする必要があります。
なぜ、そう言われるのかというと、3歳までは親との信頼関係を強くするために必要で、6歳以降は親への依存度を高めてしまうために避けるべきと言われているためです。
一人寝をさせるときに、大切な事は、「自分からしてみよう」と思わせることであり、「親から拒絶された」という感覚を持たせないこともまた、大切な事です。
添い寝が子どもの心理的発達に及ぼす影響
ここからは、添い寝が子どもの心理的発達にどのような影響を与えるかについて、より詳しく見ていきましょう。
よい影響~親への信頼感を育てる~
3歳までの添い寝は、親への信頼感が育っていくことに繋がってきます。
不安に感じたときに親が近くにいて、関わってくれるという経験は幼い子どもにとっては、とても大切で、親子関係を成立させるためにもなくてはならないものでしょう。
特に、乳児期はどれだけ親と接触しても、親への依存にはつながらないという研究結果がありますので、子どもが小さい内に積極的に関わることで子どもとの信頼関係をつくることに繋がっていきます。
悪い影響~親への依存と自立できない子ども~
添い寝をする理由が「子どもが怖がったらいけないから」といった子どもの世話を目的としていた場合、嫌なことがあったらすぐに親に言えば優しくしてもらえるといった経験につながり、適度な心理的な距離ができない、すなわり自立しようとする心が育たちにくいことが言われています。
元々日本では親と子の組み合わせといったら、母と子が一般的であるように、母子関係が第一に考えられていることが報告されています。
また、日本では子どもは親を頼るもの、親は子を助けるものといったような、子どもの依存を奨励するような文化が発達してきました。
この結果、先回りして子どもの世話を焼くなどして過保護や過干渉になってしまうことにつながっていきやすい文化が出来上がっていると言えます。
子どもと関わるなら、寝る時間より起きている時間を大切に
自尊感情を形成するには,夜間の添い寝で慰める・世話をするなど,身体的接近・接触をすることで子どもの恐怖心や不快感を解消してやること以上に,普段から親子関係を緊密なものにし,子どもに成功体験を積み重ねさせるなど,添い寝場面以外での経験が重要なのかもしれない。
吉田(2017)
自尊感情に影響を与えるポイントとして、母と子関係がより近い物であることや、両親が子どものことを受け止めてくれるような姿勢を大切にしているかが、関係していると言われています。
特に幼児期にはこの影響を受けやすいのですが、子どもが幸せにくらすためには、寝る前までに親がどれだけ子どもに関われるかが大切になっていくようですね。
理想の添い寝の形は子どもが真ん中の川の字
子どもを真ん中にし、両親の間に挟んだ形の川の字は、夫婦が共同で子育てしていると子どもに感じさせ、子どもが夫婦に同程度の愛着を抱くことができる就寝形態とされています。
そのため子どもは安心感や満足感が得られやすいとも考えられています。
しかし、これは夫婦である場合で、一人親の方が新たなパートナーとの生活を始めた場合に関しては違います。
子どもは親の隣に寝ている人に対して、愛着を抱きやすいという研究結果がありますので、子どもとの信頼関係を築くためには、最初は親が「川」の真ん中に寝て、その両側に子どもとパートナーが寝るという位置関係にすることがよいようです。
おわりに
今回の内容はいかがだったでしょうか。
子どもの自立を促すためにも、4歳以降になると、一緒に寝るという行為について少し考えないといけないのですね。
とはいえ、子ども部屋をつくることができい家庭も少なくないと思います。
なので、ご家庭では夜よりも起きている時間のコミュニケーションを大切にして、子どもとの信頼関係を作っていくことを意識して取り組まれるとよいのかもしれませんね。
参考論文
- 添い寝が子どもの心理的発達に及ぼす影響 (2017)兵庫教育大学大学院 連合学校教育学研究科 先端課題実践開発専攻(鳴門教育大学大学院)吉田美奈
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