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障がいを持つ子の手先の不器用さの特性についてとその支援

初等教育(小学校)
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 この世界には知的障がいを持つ子どもというものがたくさんおります。

 発達障がいともなると、さらに多くの人がいます。

 そして子どもだけではなく、大人においてもその障がいによって生活することの困難さを感じている人も少なからずいることでしょう。

 今回は子どもが持つ手先の不器用さ、特性とはどのようなものがあるのか、またその支援には一体どのような方法が有効なのか、ということについてお話しします。

知的障がいを持つ子の不器用さの特性

 知的障がいを持つ子の不器用さについては、スキップやダンスが苦手、折り紙を折る、はさみを使うことが苦手、といった特性を持つ子どもたちがいることが言われています。

 その中でもボタンをかけることや書くことが苦手といった、手先の不器用さを持つ子どもも多いでしょう。

 他にも発達障がいをお持ちのお子さんの中には黒板の文字をノートに写すことが苦手であったり、正しく文字を追うことができなかったり、といった目の運動情報処理への困難さを感じている子どもも多いようです。

 つまり体を上手に使うことができなかったり、情報を正しく処理することができなかったりと、その人それぞれにとって困難さというものは違ってきます。

 しかし一概に言えるのは、その子にあった方法によってそれを軽減することができるということも言われているということです。

障がいを持つ子に対する支援の考え方

 障がいを持つ子に対する支援の考え方として最も大切なのは、その子に合った支援とは何かと考えることです。

 たとえ障がいを持っていたとしても、正しく理解することができる子もいれば、人並み以上に高い能力を持った子もいます。

 要するに本当の意味で1人1人違うのです。

 当たり前のことかもしれませんがその点をまずご理解ください。

 それでは効果的な支援とは一体どのようなものかについてお話をしていきます。

 全ての障がいを持っている人に対して言えることとしては、その人のペースを知るということがまず大切です。

 早いペースで仕事をすることができる人もいるかもしれませんが、障がいの特性によってなかなか行動することができない、考えがゆっくりの人もいます。

 そこで最も単純な方法としては、障がいを持つ子どもに作業をさせる時は、スピードを優先させるのではなく、ゆっくりと正確性を優先させることが大事だと言われています。

 それにより、全体的に見た際の作業効率が高くなるという研究結果があります。

 このことから作業効率を高めるには、十分な時間を確保し、その人に合わせた方法で着実に学習や仕事を進めていくことが大切ではないでしょうか。

おわりに

 今回の内容はいかがだったでしょうか。

 障がいといえば聞こえが悪く感じる人もいますが、それも障がいもまたその人の個性です。

 その人にはその人の人生があり、その人にはその人の考え方があります。

 しかしその人が働きやすいように学習しやすいようにと考えるのは、同じ世界を生きる人間として、これから当たり前にして行かないといけないのではないでしょうか。

 「自分のペースでいいんだよ」「自分のペースで頑張ろう」、障がいの有無に関係なく、みんながそう言い合える世界になっていったらいいですね。

参考論文

  • 知的障害者の反応時間特性の分析および手作業の効率性向上に向けた支援実践上の観点(2016)葉石 光一 , 池田 吉史, 大庭 重治, 八島 猛, 勝二 博亮, 岡崎 慎治, 奥住 秀之, 國分 充 上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要22、19 – 22
  • 軽度知的障害児の手先の不器用さの特性に関する研究(2018)石上麻哉、兵庫教育大学学位論文

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