ビジョントレーニングとは、子どもの眼球運動がスムーズに行うことができるようにするためのトレーニングです。
それは、子どもの学習にも、スポーツにも、大人の目にもよい効果があります。
目を上下左右に動かしたり、円を描くように動かしたり、遠くと近くを見たり、さらには寄り目をしてみたり、など様々な動きを毎日の活動として取り組んでいる学校やスポーツクラブもあることから、その効果が伺えます。
今回は、そんなビジョントレーニングの方法についてご紹介します。
ビジョントレーニングの方法
以下にyoutubeに上がっている動画の中で、家庭でも行いやすいと判断したものを載せています。
この曲の1.2.3.4というリズムに合わせて指を動かしていきます。
そのときに、顔は動かさず、目だけで指を追うようにしてくださいね。
この動画を最大画面にして取り組むという方法もありますが、それよりもしっかり指を使って取り組むことをおすすめします。
また、指を動かしていくとき、途中で動かすのを止めたり、区切るのではなく、常に指を動かし、目で追い続けてくださいね。
なぜ、画面を最大化するのではなく、実際に指を使うのが良いのかというと、単純に画面を最大化した程度では、視線が動く範囲が狭いことが挙げられます。
これをしてみると、目が今まで十分に動いていなかったことが分かる人もいることでしょう。
私も目が疲れている日は動きが悪いことがありますので、体調管理の一環として毎日してみるとよいかもしれません。
ビジョントレーニングは1日1回以上しよう!
このビジョントレーニングですが、出来る限り毎日取り組むとよいでしょう。
取り組むべき時間は指定しませんが、おすすめは朝です。
習慣づけやすいというのもありますが、目が疲れている夜よりも朝、リフレッシュした状態でトレーニングする方が目のトレーニングとしてよいかと思います。
朝のラジオ体操と一緒に、習慣づけていくとよいかもしれませんね。
ちなみに私の勤めていた学校では、毎朝、朝の会が終わった後に全校でこのトレーニングを行っていました。
ビジョントレーニングの効果
ビジョントレーニングの効果としては、目を適切に動かすことができるようになること、それにより、ものを見る力が高まります。
それは、スポーツをしている人がよりよいパフォーマンスを発揮できるようになるだけでなく、勉強が苦手な子どもに対しての効果的な支援の一つです。
それについての研究もありまして、以下は小学校での取り組みの成果についての引用です。
毎日ビジョントレーニング体操をした結果、1 年から 6年まで、模写テスト、視覚認知の成績が向上した(表 4)。この結果から、ビジョントレーニングは、トレーニングを必要とする児童だけではなく、視覚に問題がない児童にもトレーニングをすると、視覚が向上するといえる。
近藤(2016)
おわりに
特に現代はスマホやゲームといった画面に注視することが多くなっていますので、子どもの目の動きと言うものが低下しています。
それは、ボールや縄跳びなど、動くものを上手に目で追うことができずに、運動が苦手になってしまう子を生み出す一つの要因でもあるのです。
そんな子どもの苦手を作らないためにも、この機会に目の動きについて、振り返ってみてはいかがでしょうか。
参考論文
- 子どもの「見えにくさ」とその支援(2016)近藤 正徳、愛知県立大学生涯発達研究所 生涯発達研究、8、29 – 45
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