紹介する本
感動の一冊
ディズニーランドでアルバイトをすることになった主人公、しかし、普通ならミスとも言えなさそうなミスによって、一ヶ月でこのアルバイトを辞めてしまいます。
自分にサービス業は向いていないと思っていた主人公ですが、相手の声を聞き、おもてなしについて学んでいくうちに、やってて良かったと思えるようになるのですが、そのストーリーには感動がいっぱい。
とても良い本でした。
成長するきっかけをくれた人たちと、そこから得た学び
- 目の見えない祖父:喜びを与える人は、自分も喜びと満足を知る
- 車椅子の少年:自分のためではなく相手が求めるもの考え、相手のためにする
- 子連れの夫婦:相手を疑わない
- (秘密):相手の夢を叶えることができるのは、人の手でのみである
この人たちとの出会いによって、主人公は大きく成長していきます。
第一章、目の見えない祖父のあらすじ
最初の物語はディズニーランドを辞めたばかりの主人公と、祖父。
なんでも祖父は主人公が小さい頃、祖母と一緒にきたことがあるそうで、懐かしそうに思い出を話してくれます。
園の中を進んでいくと、目の見えない祖父はそこに漂う香りに気付きます。
それは花の香りでした。
「このあたりにオレンジ色の花はないか? ばあさんが、よく飾ってくれていた花なんだ」
盲目の祖父は、お婆さんが昔からよく飾っていた花を知りたいと思っていたものの、お婆さんが亡くなってからは、目の見えない祖父はその花の特徴を他の人に伝えることができずに、「婆さんに聞いておけば良かった」と後悔をしていたのです。
この機会を逃すものかと若いキャストの人に聞いてみるも、返ってきた返事は「わからない」でした。
当然、仕事の中に花の名前を覚えておくルールなどはありません。
仕方ない、そう思う主人公でしたが、キャストの人は「調べてきますので、少々お待ちください」とその場を立ち去ります。
しかし、このキャストが再び来ることはありませんでした。
キャストの交代の時間になってしまったのです。
本来ならここで物語は終わり、切ない思いで話が終了するのでしょう。
ですが、物語はまだ続きます。
この後、別のキャストがやって来て「花の名前を調べてきました」というではありませんか。
直接自分が聞いた訳でもない、だけど申し送り事項に書いてあったから調べてきたとのことでした。
そこで、祖父は初めて花の名前を知ります。
その花はガザニア。
勲章ギクという別名、咲く時期など、さまざまな情報を伝えてくれます。
祖父が聞いたのは名前だけ、だけどキャストは祖父のために聞かれてもいない情報を調べてくれていました。
そして告げられる、ガザニア の花言葉「◯◯」。
この花言葉を聞いた瞬間、もう涙が。
この花言葉を知ってしまったらあの感動は味わえないと思いますので、ここでは伏せておくことにします。
感想
私の涙腺は年齢を重ねるごとに緩くなってきているような気がしますが、それでもね、うるっと来るときがあるのです。
かなり読みやすい本ですし、読んでいて優しくなれる気がする一冊でした。
相手のために何ができるのかを考えること、それは自分の人生だけでなく、相手の人生をも変える力があるのでしょう。
それを体現し続けて来たディズニーランドから学ぶことは多いですね。
これから他の「ディズニーの〇〇の神様が教えてくれたこと」シリーズを読んでみようと思っているので、これからも良かったところをまとめていきたいと思います。
この本はサクサク読めて、他の人の喜びについて考えることの良さが、ギュッと詰まった本でした。
オススメなので、是非とも読んで感想を教えてください。
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紹介した本
おまけ、イシューから始めよ
ここでこのキャストの考えを辿ってみると、こんな感じになりそうですね。
- どうして知りたいのだろう
- 気になる? 何となく?
- こだわる様子から思い入れがあるのではないか?
- 思い入れがある人に対して、伝えるのは名前だけで良いのだろうか?
- もっと別の何かを知りたいのではないか?
これは、以前記事や動画にした、イシューから始めよのイシューについて深く考えている事例のようですね。
そう考えると、この本は感動ストーリーというだけではなく、いろんな視点に立って読むことで学びが深まる本とも言えそうです。
いやはや、いい本だ。
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