子どもの肥満に要注意、でも子どもの肥満の定義って?

初等教育(小学校)

子どもの肥満に要注意、でも子どもの肥満の定義って?

 近年、子どもの肥満の割合が高まりつつあるのはご存知でしょうか。
 その数は現在、10人に1人と言われています。
 小学校で言えば、一クラスに3~4人といったところでしょうか。
 遺伝的な部分もある肥満ですが、将来的な健康に対してのリスクを考えると心配ですね。

 そこで、今回は「子どもが肥満ってどうやったらわかるの?」「肥満を予防するにはどうしたらいいの?」そんな内容についてお話ししていこうと思います。

子どもの肥満の定義

 日本肥満学会によりますと、肥満の定義は「肥満度が+20%以上、かつ体脂肪率が有意に増加した状態(有意な体脂肪率増加とは、男児:年齢を問わず25%以上、女児:11歳未満は30%以上、11歳以上は35%以上)」のことを指すようです。

 その計算式として
 「肥満度(%) = 100 × (現在の体重‐標準体重)/標準体重」という計算方法があります。

 この計算に使われる、標準体重とは下の表にある「標準体重=a×身長(cm)-b」の式で求めることができます。

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより

 例えば、12歳、男子、身長150cmとすると、計算式は
 0.783×150=117.45
 117.45-75.642=41.808(kg)が標準体重になります。
 肥満度が20%を超えるように式に照らし合わせて考えると、体重が51kgあると、肥満に該当します。

 分かりにくいかもしれませんが、身長によって計算結果が変わるので、まとめるのはなかなか大変なんですよね…。
 しかし、小学校高学年でならう計算方法です。
 ぜひ、電卓片手に計算してみてください。

肥満の原因

 肥満の原因としては主に、高カロリー、高脂質の食事が挙げられています。
 日本食を食べる機会が昔と比べて減り、揚げ物やいわゆるジャンクフードなどを食べる機会が増えてきました。

 そして、揚げ物やジャンクフードの美味しいこと。
 子どもが何度も食べたくなることで、揚げ物やジャンクフードが頻繁に食事に登場していませんか?
 もし、お菓子もポテトチップスのような揚げ物やチョコレートのような高カロリーのものがおやつとして食べる機会が多くあったら、食事の影響はとても大きいものになることは間違いないでしょう。

 さらに、子どもの外遊びの機会が減って、ゲームやタブレット中心の生活に変わってきていることが要因の一つとなっています。
 遊びの中心が外遊びではなく、お家遊びに変わってきているのは、時代の変化に伴うものなのでしかたないような気もしますが、子どもの健康を考えると、推奨されている、一日に60分以上の運動を取り入れた生活を意識した方が良いかもしれませんね。

おわりに

 今回の内容はいかがだったでしょうか。
 肥満の原因を探っていくと、最終的には食事、運動、睡眠といった生活習慣に問題がある場合がほとんどのようです。

 その生活習慣の乱れと、太りやすいといった遺伝的な影響が合わさると、子どもの肥満が起きやすくなるようです。

 また、子どもの肥満の内、70%は成人になっても肥満のままというのも、知っておいてよい情報かと思います。

 子どもも大人も健康な生活を送るために、日ごろの運動などの生活習慣を改めて見直してみましょう。
 今の生活習慣は乱れていませんか?

参考論文・サイト

  • 小児期・思春期を対象とする専門職に必要な保健の知識-小児肥満における子育て支援と生活習慣・発達障害との関連-(2018)福永 知久、人と教育 : 目白大学教育研究所所報12号、65 – 69
  • 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

この記事を読んだ方へのおすすめ記事

コメント