「どうして勉強をしないといけないの?」
このように誰かに問うのは、多くの子どもが通る道ではないでしょうか。
「正体の分からないものと出会ったときに、立ち向かえるようにするためだよ」
こんなとき、私はよくゲームを例に説明をします。
勉強する理由をゲームを例に説明します。
あなたは武器も魔法も使える勇者です。
あなたはモンスターと戦うとき、どのように戦いますか?
例えば、狼のようなモンスターでは?
剣で戦う人もいれば、魔法で戦う人もいるでしょう。
では、木のモンスターでは?
「燃えそうだから、火の魔法を使う」ですか、なるほど。
他には金属の鎧のようなモンスター、魚のようなモンスターではどうでしょう。
先ほどのオオカミや木のモンスターとは違う戦い方をするのではないでしょうか。
モンスターの種類 | モンスターの効果的な倒し方 |
狼 | 剣で、魔法で(なんでも倒せる) |
木 | 斧、火の魔法で(水は効きにくい) |
鉄 | 魔法で(剣は効きにくい) |
魚 | 陸におびき出して、火や雷の魔法で |
どうしてそのように倒そうと思ったのでしょう。
それは、あなたが今までに「学んできた」からです。
木は燃えるから、鉄は硬いから、魚は陸では生きられないから。
そんな知識があなたにはあるはずです。
では、次のモンスターです
「
アンデット
」
このモンスターをあなたはどのように倒しますか?
このように一見しただけでは、特徴も倒し方も何も分からないモンスターが出てきたとき、あなたはどうするのでしょうか。
そんなとき、知識がある方はこの問いにすぐに答えることができるでしょう。
そして、知らない人はここで投げ出すのです。
ここで必要な知識は2つ
- 白塗りでも言葉が隠されていることがある。
- ドラッグして色を反転させるか、コピー&ペーストすれば文字が見える
この知識を使うとモンスターが見えてくるはずです。
分かりましたか?
私が考えるに、聖水、フェニックスの尾、光魔法、炎魔法、回復魔法などがよく効きそうです。
このように、一見しては分からない問題でも、解決するための方法を知っていれば解くことができる。
勉強とは、このように「一見して分からない問題に対して、立ち向かう方法を増やすために」しているのです。
勉強が必要な理由〜少し専門的な話〜
例えば、小学校での学習内容では
・順序 ・比較 ・関係づけ ・条件制御 ・推論
が、分からない問題に立ち向かう方法たちになります。
「私が好きな花はひまわり、さくら、あさがお、コスモス、・・・」という少女。
きっと一番好きな花は、ひまわりでしょう。
「公園に行って、すべり台で遊んで、次にブランコをして、最後に砂場でも遊んだよ」という少年。
何をしていたのかが時系列で分かりますね。
「木と鉄なら鉄の方が重い」という3年生
それぞれの情報の特徴を見つけて、その特徴を比べていますね。
「水害を防止するためには、水があふれないように堤防をつくったり、市民がすぐに避難したりすることができるようにすることが大切です」と発表する4年生
一つの物事と関連したことに気づき、関連した内容をまとめることができていますね。
「植物は光があるときとないときでは、育ち方にどんな違いがあるのか」と考え、「光をあてるもの」と「光をあてないもの」に分けて植物を育ててみる5年生
比較するための条件を考えて、自分で調べることができていますね。
「エアコンとストーブなら、○○を考えると△△の方がいい」という6年生
電気代や、小さな子どもがいるか、など様々な状況を考えて、どうするのが良いのかを考えることができていますね。
これらは全て小学校で学ぶ考え方。
大人になったとき、答えの見えない課題に出会ったときに、どのようにして解決していったら良いかを学んでいます。
順序を見て、比較し、関係する項目を見つけ出し、同一条件で考え、最適と思われるものを考える。
そんな力を身につけ、社会のありとあらゆる場で使うことができるようにすること。
それが勉強をする意味です。
大人になってからも勉強は続きます。
むしろ本番です。
何しろ、大人の仕事は全員が何かしらの専門家(プロ)として働くことになる訳ですから。
将来どんな仕事についたとしても、これから多くの「姿の見えないモンスター」と出会っていくことになります。
そのときに、どうすれば最適だろうかを考えることができるようにするために、子どもの頃から勉強することが必要なのです。
おわりに
あくまで一例ですが、どうでしょうかね。
少なくとも、私は人生は勉強の連続だと思っておりますので、どんなことも勉強として学び続けることが必要だと思っています。
学生時代から生涯を通じて勉強を諦めた人が大成することはないでしょう。
自分の人生を主体的に生きるためには、学ぶこと、考えること、これからは逃れられないのだと思います。
よく学び、よく考えるようにしましょうね!
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