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子どもの嘔吐下痢に要注意(ウイルス性下痢症編)

育児・子育て
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子どもの嘔吐下痢に要注意!

 アフリカや東南アジアの地域では、子どもの死亡原因の上位に前回の記事に挙げた食中毒が入ってきます。
 そして、今回挙げるウイルス性下痢症もまた、世界中で乳幼児の死因として挙げられる代表の一つとなります。

ウイルス性下痢症は世界中で乳幼児の罹患率,死亡率の高い疾患の一つとして知られている.年間約 578,000人の乳幼児がこの疾患のため死亡すると推定されている

2018 沖津

そこで、今回は日本でも猛威を振るう二種類のウイルス、ロタウイルスとノロウイルスについて、またその対策を紹介します。

ロタウイルス

 ロタウイルスは重症化しやすいウイルスになります。

 日本では2011年からワクチン接種を行うことができるようになっていますが、あくまで任意接種の域を出ていません。
 しかし、感染することによって、脳炎、脳症といった、生涯において大きなダメージを受けてしまう可能性のあるウイルスです。

 ロタウイルスの感染のシーズンは3~4月が中心となります。

最も重症となるウイルスはロタウイルスであり,今でも開発途上国を中心として 215,000 人の死亡があり5),日本でも年間数人が死亡する.発症後 1 から 2 週間で自然に回復するが,脱水がひどいと,死亡する場合もある.また,熱性けいれん,ロタウイルス脳炎・脳症がある

2018 沖津

 ロタウイルスのワクチンが2020年10月から、定期接種無料で接種できるようになりますので、お子さんがその頃に生まれる方は安心かもしれませんね。

ノロウイルス

 ノロウイルスは感染力が強いウイルスになります。
 日本のウイルス性下痢症の原因のトップがノロウイルスです。

 ノロウイルスは感染力が強いため、家族の誰かが感染すると、他の家族にも感染が広まってしまう可能性があります。

 ノロウイルスのピークは 11 月ごろから始まり年末までで、以前はカキなどの海産物が原因とされてきましたが、現在は経路が不明になっていることが多いようですね。

ノロウイルスはロタウイルスに比べ,重症度,下痢の期間ともに短いが,乳幼児の急性胃腸炎や成人の散発性胃腸炎に加えて,食中毒による集団感染や医療施設,高齢者施設での施設内感染の原因となる.

2018 沖津

対策(手洗い・うがい、適切な処理)

 ロタウイルスやノロウイルスへの対策として、手洗い、うがいといった取り組みを行うといった、菌を体内に入れないことがあげられます。

 また、便や吐しゃ物にもウイルスが含まれていますので、処理をする際には直接触れないことや、処理した後に周辺を消毒することが必要になります
 塩素系の消毒薬を使うと良いでしょう。

↓は例としてリンクを貼っておきます。

おわりに

 今回の内容はいかがだったでしょうか。
 嘔吐下痢の症状が出ている際には、水分を少しずつ飲む(ティースプーンで小まめに口にする等)ことを意識して水分補給をしつつ、感染予防の観点から、病院に連絡してから受診されるとよいかもしれませんね。

 私もノロウイルスによる嘔吐下痢になったことがありますが、自分の意思では止めることができない噴射に死ぬかと思いました。
 みなさん、お気を付けください。

参考論文

  • ウイルス性下痢症(ロタウイルス,ノロウイルスなど)(2018)沖津 祥子、牛島 廣治、日大医学雑誌 77 巻 1 号 p. 3-6

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