子どもの発達に、夫婦関係の良し悪しはあまり関係ない
この記事のタイトルを見て、「良い方がいいに決まっているでしょ」と言うご家庭もあれば、「うちは夫婦関係冷めきってるし、不安が…」なんてご家庭もあるかもしれません。
ここでちょっと、日本の研究を見てください。
日本発達心理学会の数井、園田、無藤が、1996/08/01に発表した研究、「子どもの発達と母子関係・夫婦関係・幼児を持つ家族について」によると、
“ 夫婦関係が少しくらい悪くても親ストレスが低ければ,子ども自身の発達へ の影響は,少なくともこのデータをとった一時点の状態として,あまりないのである。 ”
と説明されています(下の図を参照してください)。
そこで、今回は発育に大きく関わる育児ストレスについて紹介していきます。
↓今回の内容
- 子どもの発達のカギは、育児ストレスにあり
- パートナーの力で育児ストレスを減らそう!
- そうは言っても・・・
子どもの発達のカギは、育児ストレスにあり
研究から、夫婦関係はある程度は悪くても良いということが分かりましたね。
(決して、子どもの前で怒鳴り合いのような、喧嘩をしてよいというわけではありません。)
では、夫婦関係が悪かったとしても、子どもがよりよく成長するためには、どうしたら良いのでしょう。
そのカギは、親としてのストレス、聞きなれた言葉では育児ストレスにあります。
先ほどの図を見てみましょう。
この図の一番低い (図、左下の青丸) 、すなわち発達によくない所がどんな条件かと言うと、「夫婦関係が悪くて、育児ストレスが多い」ところになります。
これが子どもの成長に最もよくない条件です。
逆に考えると、「育児ストレスさえ何とかなれば、子どもの成長に良い影響を与えることが出来る」、と言えるのかもしれません。
パートナーの力で育児ストレスを減らそう!
子育ては大変で毎日ヘロヘロ…。
子どもの食事を準備して、食べさせて、着替させ、保育園や幼稚園の準備をし、歯磨きに、入浴に、更に家事まで!?
自分の時間も十分にとれず、毎日こなすだけで精一杯ですよね。
そんなとき、「頼れる人がいたらなぁ…」なんて、チラッと洗い物をしながら居間を見ると、スマホやテレビに夢中な人は居ませんか?
是非とも協力してもらいましょう。
まず、一言目は、論文を見せて(このブログでも良いですが)、
「ほら、子どもの成長には、親の育児のストレスが減ることが大切って研究が出てるから!手伝って!」
と育児の大変さを伝えることから始めましょう。
手伝ってくれると、育児ストレスが減って、相手に感謝する気持ちが生まれる。
それはもしかしたら、夫婦仲がよくなるきっかけになるかもしれませんね。
そうは言っても・・・
「いやいや、あの人は育児に全然協力してくれないし、何やっていいか分かんない、なんて言うのよ」
「私は家事や育児なんてしたことないから、無理」
この世界には、ストレスを減らすどころか、逆に増やしてくるパートナーがいることも事実…。
次の記事では、育児初心者の方へ、具体的に何をしたらパートナーの育児ストレスが下がるのか紹介しています。
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