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赤ちゃん返り、どんなことが起きるのか?対策は?

育児・子育て
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赤ちゃん返り、どんなことが起きるのか?対策は?

 第二子が誕生するとやってくると言われる「赤ちゃん返り」。
 「もうすぐ第二子が生まれるけど、赤ちゃん返りがきたらどうしよう」と戦々恐々とされていらっしゃる人もいるのではないでしょうか。
 さて、今回は先輩のお母さん達へとったアンケートや、一人の子どもの様子を数年かけて調べた論文をもとに、赤ちゃん返りの時の子どもの気持ちや、親として大切にしてほしい考えについてご紹介します。

↓今回の内容

  • 生まれたばかりの子どもと家族への反応
  • 生まれた子を避ける行動と我慢できる年齢
  • 子どもの気持ちを認める親になろう

生まれたばかりの子どもと家族への反応

保田(2004)より

 新たな家族が生まれる。
 そんな、家族にとってのビッグニュースですね。
 生まれる前からお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、みんなが新たな家族の話をしています。
 それは当然、子どもも興味を持つことでしょう。

 上の表は第二子が生まれてからの第一子の行動として表れたものの表になります。
 これを見ると、様々な行動が表れることが分かりますね。

 新たな家族が生まれてから、お兄ちゃん(お姉ちゃん)は(中には赤ちゃんを大切にしないといけないことを理解できない子もいますが、)一緒に遊んであげようとしたり、顔やお腹をつっついてみたりと、新しい家族に対して興味津々な様子を見せます。
 「お母さんと赤ちゃんのところにいこうか」とすぐに新しい家族を受け入れる子どもの姿をみて、安心されるお家の方も多いとか。
 
 しかし、少しずつ困った言動がでてきます。
 それは、周りの人が前のように自分一人だけに構ってくれなくなることが原因とされています。
 「赤ちゃんが泣いてるから、待ってね」や「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だから〜」と親と関わりたいときに関われなくなったり、今までできていたことができなくなったり、子どもはこの環境の変化にとまどいます。
 それが、赤ちゃん返りや、やきもちといった行動へ繋がっていく要因となるようです。

生まれた子を避ける行動と我慢できる年齢

 では、赤ちゃん返りややきもちにはどのような行動が現れるのでしょうか。
 それは、上の子の年齢が大きく関わってきます。
 具体的に挙げると以下のようになります。

  • 1〜2歳前半:直接的に嫌と言う、叩くなど
  • 2歳後半:手を出すことや悪口は減るが、第二子を避ける言動が出始める
  • 3〜4歳:第二子を避ける、代わりにしたいことを言うとともに、我慢するという行動が見られる

 避ける言動というのは、「〇〇は小さいから行けないね」「私とお父さんとお母さんでしよう」といったような言動を指します。
 他にも、嫌なことがあると「疲れた」と言ってそれを避けようとすることもあるそうです。(これは赤ちゃん返り以外のときにも子どもはよく言うので分かりやすいかもしれませんね)

 そして、子どもの発達の観点から、我慢するといった行動を自分からとることができるのは、3歳半からということが分かっています。
 つまり、小さい子に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だから我慢してね」が効果的なのも、その年齢になってからだと考えられます。

子どもの気持ちを認める親になろう

 子どもがわがままを言うの当たり前なことで、その言動の中には、「もっと私に関わってほしい」という思いがあります。
 その気持ちを理解してあげること、それが親や家族が大切にしていってほしいことです。

 そのためには、(大変だとは思いますが)生まれたばかりの第二子だけでなく、第一子よく見てあげることが必要になっていきます。

 特に、よく話を聞いてくれて我慢強い子には注意が必要です。
 我慢が上手な子どもにも、いつか我慢の限界がやってきます。
 その我慢の限界に家族が気づくことができれば、子どもの気持ちを大切にできますし、我慢が上手な子どものより良い成長につながっていくでしょう。

おわりに

第1子の成長を母親が認め,賞賛し, 必要な時には援助することで,第1子も,自分自身の成長的な行動により,褒められ,かつ,望めば母親は手伝ってくれると理解し,安心すれば, 健康な母子関係を育むと考える。”保田(2004)

 今回の内容はいかがだったでしょうか。
 赤ちゃん返りは子どもの自然な心の動きなのですね。
 その気持ちを理解して、子どもとの関わりに活かすことができるかどうか、それが新たな家族を迎えるときの最初の壁になるかもしれません。

 でも、きっと大丈夫でしょう。
 あなたは、子どものことを大切に考えている方でしょうから。
 子どもも大人も幸せな家庭を目指して、みんなで頑張っていきましょう。

 ※参考論文の上のものは、ダウンロードして、印刷しておくと自分の子どもと照らし合わせて見られておすすめです。

参考論文

  • 「乳幼児期における要求表現にみられる葛藤克服方略の発達過程-誕生から5歳までの日常生活場面の観察を通して―」寒河江、金田(2018)日本家政学会誌vol.69,No.3,176~185
  • 「第2子誕生後1か月時における母親のとらえた第1子の反応」保田(2004)J.Jpn.Acad.Mid.,Vol.18,No.2,pp.9-20

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