「働き方改革」「DX化」「校務でのICTの活用」など、様々なことが言われるようになった現代、Googleを使って取り組んだ内容について紹介します。
概要
学校現場における働き方改革の一環として、ICT機器を活用するための仕組みづくりにより、職員会議のペーパーレス化と会議時間の短縮に取り組んだ。
GoogleのChat、ドキュメント、ドライブを用いての取り組みについて具体例に紹介する。
成果と課題
成果
- 通常会議の時間が15分減少(1h→45m)
- 反省職員会議の時間が減少(2h→35m)
- 会議の質の向上(小さな意見が見えるようになり、見るべきポイントがわかり易くなった)
- ペーパーレス化
課題
- 回数が少なく無駄な発言が目立つなど、会議方法の徹底ができていない。
- PC作業が苦手な人の発言の機会が減る。
Google Chatの使い方

Google Chatの使い方としては、情報の共有のために用いる。
職員会議というスペースを作成し、そこに職員を参加させる。
そして、そこでGoogleドキュメントを用いて作成した職員会議の書類を共有している。
基本的には共有以外は行わない。
※連絡等が必要な場合は、連絡用のスペースを作成した後にドキュメントをアップし、連絡事項を記載する。(以下の画像を参照)

ドキュメントで作成したものを職員室の大型ディスプレイに表示すると、PCを開くことなく確認することも可能である。
大型ディスプレイに表示する場合は、ドキュメントよりも、Googleスライドを用いた方が見やすくなる。
Googleドキュメントの使い方
Chatにおける、Googleドキュメントの使い方としては、進行表(提案の一覧をまとめたもの)の作成が最も大きな役割といえる。
職員会議で最も時間が取られるのが、書面の読み上げや確認の時間である。
そこで、会議前までに要旨をまとめた書類を用意しておくことで、読み上げの時間や確認の時間を削減する。
また、提案内容の詳細は別のドキュメントにまとめておき、リンクを職員会議用の書類に貼っておくことで、必要に応じて確認することが可能になる。
基本的に紙面上に書いてあることは説明せず、各自が確認するに留める。
各自の確認では、情報に漏れが生じることを不安がる方もいるかと思うが、紙面上に残すことで再確認が容易となり、会議中に生じた変更点についても即座に編集、記録できるため、口頭確認よりも誤認されにくいというメリットがある。
会議中に質問・意見等がある場合について、コメント機能を用いて入力することで、全員で意見の共有ができる。

職員会議の雛形
R◯.◯.◯ 職員会議
議題
議題のテーマ①
・日時
・場所
・担当者
・概要
資料へのリンク
議題のテーマ②
・日時
・場所
・担当者
・概要
資料へのリンク
その他 提案・連絡
・提案、連絡の見出し(担当者: )
概要
・提案、連絡の見出し(担当者: )
概要
会議の進行方法
会議の進行手順は以下のようにする。
- 1分間、書類を読む時間を取る。
- 記載順に提案を行う。このとき、書いてある内容は基本読み上げない。補足説明やわかりにくい部分の解説のみを行う。目標時間は1提案につき30秒。
- 提案を聞いている間に、質問や意見等があればコメント機能を用いて適時記入する。
- 全ての提案終了後に出てきた質問や意見について、回答を行う。返答した内容については書類に直接記入、またはコメント機能で記録する。
反省職員会議での活用

反省職員会議では、校務分掌ごとに評価をまとめておき、通常の会議と同様に読み上げは基本行わない。
質問や意見については各分掌の重点の発表中、もしくは発表が終了したタイミングでGoogle Formsを用いて、一括管理・集計を行う。
そして、会議の最後に質問に回答する時間を設け、文章の状態で記録に残しておく。
Googleドライブの使い方
GoogleChatで作成したデータについては、Googleドライブを用いて、一括管理を行う。
特に、ドキュメントについては「年度ごとのファイル」を作成し、提案で用いた資料などを適宜そちらに保存をしていくことで、来年度以降についての活用しやすいものになるように考えられる。
この保存については、今まで作成してきたWordファイルやExcelファイルをドライブに保存することで、今までものを使い回すことも可能である。
今まで学校ごとに管理していたサーバーの一部をGoogleドライブに移行する形をとることで、ドライブの「リンクを取得」からリンクを取得し、GoogleChatに貼り付けることで、ファイルにアクセスできるようになる。
※リンクを取得する際に編集権限を付与することで、全員が編集を行うことができるようになる。(デフォルトは閲覧者で、見ることだけしかできない)

ただし、児童名が載っている資料など、個人が特定できるものはGoogleドライブにはアップせず、各校のサーバーに継続して保存するものとする。
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