日記を書くことが難しいという方、どうして日記を書く必要があるのか分からないという方へ。
日記とは、未来のあなたに捧げる読み物なのです。
本の内容に則って書いてみようと思う
私がこの本を手に取ったのは、近所の本屋のことだった。
この日、3歳の息子と本屋の中をぐるぐると巡っていた。
息子は私の意向など気にする様子もなく、むしろ楽しそうに気の向くままに本棚の間を進んでいく。
私はその後ろから、よからぬことをしないかとついていく。
子どものランダムな動きを追っていくと、本屋に来たときに必ずチェックするビジネス書のコーナーに差し掛かった。
そのとき、一冊の本が目に入った。
「さみしい夜にはペンを持て」
青い装丁、海中の細かなデザイン。
私の好きな水をモチーフにした本のようだ。
最初は芸術関係の本かと思い近づいてみると、どうもそうではないらしい。
本の帯には芸術ではなく「自分との人間関係」なるキーワードが書かれていた。
私はその本を一度手に取るも、ちらりと横目で息子の様子を伺うと、息子はその間に別の本棚へと進んでいくところであった。
私は、急いで本を棚に戻し、息子の後を追いかけた。
それから、約5分後だろうか。
私は息子を連れてその本のところへと戻ってきた。
「お父さん、読みたい本があるんだけど、買っていいかな?」
「うん、いいよー」
そんな話をしながら、本を手に取る。
帯を読んでみると「嫌われる勇気」の作者と同一人物であることがわかった。
ビジネス書を色々と読んでいた私はこの本も読んだことがある。
「へー、あの作者か」
と内容をざっくりしか覚えていないながらも、内容や書き振りが変な作者ではなかったことを思い出しながらレジへと向かった。
表紙にタコが描かれたその青い本を開いたのは、息子が寝入った夜21時ごろのことだった。
いじめられっ子のタコが主人公で、その主人公がヤドカリとの出会いを通して自分を変えていくようなストーリーになるらしい。
本をパラパラと読んでいく。
中身の大半が会話分であるため、非常に読みやすい。
「書くと話すの違い」、「思うと考えるは違う」など、キーワードを時折目にしながら、私は本の世界を泳いでいた。
「思うと考えるは違う」という意見に関しては、私は強く頷くしかなかった。
この考えは私が大切にしている考え方の一つでもあるからだ。
世の中の人間は思い悩んでいる人が多い。
その割に、解決策を出そうとせず、ただ悩んでいることに満足してしまっている人が多い。
勿体ないことを…、と口に出すことはせずに、言葉が思い浮かび、海面に消えゆくまま自由にさせる。
気づけば88ページまで読んでいたらしい。
どうしてここで顔を上げたのだったか。
座っているのがキツくなったからだったか、それとも、寝転がりながら読むのに疲れたからか…、まぁどちらでも良いだろう。
一度息継ぎをしてからは、最後まで本の海に潜って行った。
入院中の友達の話、先生やクラスとの関係、不審者情報、そしてヤドカリとの別れ。
人間関係、いや魚介類関係の問題は厄介なものだということを感じると共に、内心思い当たる節があって少しだけ腹を立てつつもページをめくっていく。
そして、気付いたら本が終わっていた。
イソギンチャクも、クラゲも、ピンクも、黒も、そこにはなく、最後には一通の手紙がそこにはあった。
私はまだその手紙は開いていない。
なぜなら、私はまだ困っていないから。
これを読んでいる人には伝わらないだろうと考えつつも、この手紙のことは忘れて、とりあえずブログに書こうとPCを開く私。
そして、まだこの本を読んでいない妻に「毎日ブログ更新した方がいいかな? どう思う?」と聞いてしまうくらいには影響を受けやすい、なんとも単純な私の姿がありました。
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