Google社で用いられている瞑想について記載されたビジネス書として有名なこちらの書籍。
内容としては、EQ(情動的知能)を伸ばすために瞑想を用いたマインドフルネスが紹介されています。
他には、『共感』『思いやり』といったこともキーワードとなっています。
この本の伝えたいこと
この本の最終目標は「SIY」(サーチ・インサイド・ユアセルフの略)を通して、世界平和を目指しています。
ここに書かれているようなトレーニングを世界中の人が行うことができれば、世界は平和になるだろうと言われています。
しかし、この本を手に取る方の一番の目的は瞑想による自身の能力向上かと思いますので、今回はそちらを中心に記事にまとめていきますね。
瞑想の方法
ここでは、基本的な瞑想の方法について紹介します。
基本的な考え方
- 呼吸をたどり、注意を向ける
- 途中で思いを巡らせる等、気が散る
- 再び注意に集中し、巡った思いをそっと離す
- 呼吸をたどり、注意を向ける
姿勢
1「矢のように」背筋をまっすぐ伸ばす
チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (p.70). Kindle 版.
2「蓮華座」に足を組む
3肩の力を抜き、「ハゲワシのように」高く、引きぎみにする
4あごは「鉄のフックのように」心もち引く
5目は閉じる。あるいは、虚空を見つめる
6舌は口蓋につける
7口をわずかに開き、歯は噛みしめない
本書では、他の人に伝えるための方法(台本のようなもの)も記載されています。
また、歩きながらの瞑想など、活動中にマインドフルネスな状態に持っていくことについても記載されていますので、詳細は本書でご確認いただけると幸いです。
悩みに対して対処する方法
嫌なことがあったとき、昔の不快な出来事など、心が揺さぶられる経験があるかと思います。
ここでは、そんな心の揺れに対してどのように書かれているかを紹介します。
基本的な考え方
- 痛みがないときを知る
- いやになることをいやにならない
- 怪物どもに餌をやらない
- あらゆる思考を優しさとユーモアをもって始める
ここでは、「自身に悩みがないこと、辛くないことを喜ぶこと」から始め、「苦悩は自然に湧き起こるものであると知ること」「感情をあえて無視すること」「自分と他人への優しさと思いやりを持つこと」が挙げられています。
練習方法
練習方法は以下のようになります。
- 停止する
- 呼吸する
- 気づく
- よく考える
- 反応する
具体的に見ていくと以下のようになります。
- 嫌なことを思い出す。
- 呼吸に意識を集中させ、嫌なことへ反応しないようにする。
- 不快感は自分の体のどこで感じられるかを気づく。
- この嫌な気分はどこから来ていて、どんな過去があるのかを、正しい間違っているは置いておき、眺める。
- ポジティブな結果をもたらしそうな反応のしかたを思い浮かべる。
- 意識を呼吸に集中させ、元の状態に戻る。
人の心は不必要に揺れてしまうことがあります。
その揺れを抑えることができれば、心は楽になっていくと紹介されています。
おわりに
マインドフルネスについては、注目されてから時間がだいぶ経ったような気がしますし、マインドフルネスに関わる書籍も多数販売されています。
しかし、その方法について専門的に知ることができる書籍、その中でも信頼のおける一冊としてこちらの本がおすすめです。
なぜなら、単なる個人的な見解に留まらず、禅の専門家や他の人に伝える方法まで載っていますし、参考書籍も多数ですからね。
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